早期発見という罠

母を物忘れ外来につれていく

1年2ヶ月ぶりだったらしい

 

迎えにいくと言っておいたが、着いたときにはおらず、待っていると買い物をしていたと言って帰ってくるのは想定内

 

診察室で、1年2ヶ月前と同じ医師から同じテストをされる

 

うなだれながら、答えられないことに小さくなっている母の後ろ姿が悲しい

 

今日は何月何日ですか?

今日は何曜日ですか?

さっき言ったものを思い出してください

今見たものを言ってください

 

これらの質問に答えられなかった

 

いろいろなことが符合する

それは、いついつだから居てねと伝えても

何曜日にゴミを出してねと言っても

出来なかったはずだ

クリスマスの2日後に何も用意してなくてごめんねと電話してきたり

晦日に玄関にケーキが置きっぱなしになっていたり

ゴミの日がわからなくて庭に埋めていたり

それはそうなるはずだ

 

1年2ヶ月前に来た時と、点数は大きく変わってはいなかったが、特徴的に下がっていたらしい

早期発見が大事というけれど、私の見立てが早すぎたようだ

結果タイミングを逸した気もするけれど

 

MRIと次回診察の予約をし、お試しの処方薬をもらい、帰りの車では終始無言

どんな気持ちなのだろうか

 

帰宅し、薬を仕分けようと思ったが、カレンダーに貼っても日付の感覚がなければ難しいことに気づく

 

夜、ムスメと今後のことについて話した

彼女なりに、おばあちゃんのことを考えていた

自分一人で抱えなければと思っていたけど、すでに相談できる存在になっていたんだな

 

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翌日、実家にいくと、薬はそのまま手付かずであり、飲むという認識がないようだった

これからどうしていこうかな